新生児期からの予防接種を徹底解説!小児科で知っておきたいポイント

子どもをさまざまな感染症から守るために、日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュールの遵守が重要です。
2024年の改訂版では、感染リスクが高い乳幼児期を中心に、複数のワクチンがスケジュールに組み込まれています。
この記事では、年齢ごとに受けるべき予防接種の種類とその目的を解説します。

目次

生後2か月の予防接種

生後2か月を迎えると、4つのワクチンが推奨されています。B型肝炎ワクチン、ロタウイルスワクチン、小児用肺炎球菌ワクチン、五種混合ワクチン(DPT-IPV-Hib)がこれに含まれます。

これらを同時に接種することで、早い段階から感染症に対する免疫力を高め、病気にかかるリスクを大幅に減らすことができます。

ワクチンの役割

  • B型肝炎:感染力が高く、慢性肝炎や肝硬変、肝がんのリスクがあるため、
    早期に免疫をつけることが推奨されます。
  • ロタウイルス:乳幼児に多くみられる感染性胃腸炎を引き起こし、激しい下痢や嘔吐が続きます。
    ワクチンにより感染リスクを軽減できます。
  • 小児用肺炎球菌:細菌性髄膜炎や肺炎など、重篤な合併症を引き起こすリスクがあるため、予防が重要です。
  • 五種混合ワクチン(DPT-IPV-Hib):ジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオ、Hib(インフルエンザ菌b型)から
    子供を守ります。



生後3か月の予防接種

生後3か月を迎えたら、再び同じ4つのワクチンを接種することが推奨されています。2か月目に続けて接種を行うことで、免疫効果が持続し、確実に感染症から守ることができます。

生後4か月の予防接種

生後4か月では、小児用肺炎球菌と五種混合ワクチンの追加接種が推奨されます。この段階での追加接種により、免疫効果がさらに強化され、長期的な病気予防に繋がります。

生後5か月の予防接種

生後5か月になると、BCGワクチンを接種します。BCGワクチンは結核から子どもを守るために重要であり、特に肺やリンパ節の感染予防に効果があるとされています。結核の発症を防ぐために、適切なタイミングでの接種が推奨されます。

1歳前後の予防接種

1歳前後に受けるべきワクチンには、MRワクチン(麻しん風しん混合)、水痘ワクチン(みずぼうそう)、おたふくかぜワクチンが含まれています。

これらのワクチンは同時接種も可能で、集団生活が始まる時期に合わせて予防することが重要です。

  • MRワクチン:麻しんや風しんは非常に感染力が高く、流行が発生しやすい病気です。
    合併症のリスクも高いため、早期接種が推奨されます。
  • 水痘ワクチン:水ぼうそうに対する免疫をつけるためのワクチンで、
    重症化を防ぐために1歳での接種が適しています。
  • おたふくかぜワクチン:耳下腺炎や精巣炎などを引き起こすリスクがあるため、1歳での接種が重要です。

年長さん(小学校入学前年)の予防接種

小学校入学を控えた年長さんの時期には、MRワクチンの追加接種や三種混合ワクチンが推奨されます。この年齢での接種によって、集団生活を通じた感染のリスクを大幅に減らすことが期待できます。

  • 三種混合ワクチン:ジフテリア、百日咳、破傷風の3つに対する予防接種です。
    集団生活を送る前に、しっかりとした免疫をつけておくことで、
    病気の流行から身を守ることができます。

予防接種スケジュールの調整と注意点

各ワクチンは年齢に応じた接種が推奨されていますが、地域による流行状況や個々の子供の健康状態により、スケジュールの調整が必要になることがあります。予防接種を安全に受けるためには、かかりつけの小児科医に相談し、スケジュールや接種に関する不安について確認しておくと安心です。

親御さんが気をつけたいポイント

  • 事前の体調確認:発熱や体調不良がある場合は、接種を延期するのが一般的です。
  • 接種後の観察:接種後に副反応が出ることもあるため、数日間は子供の様子に注意を払いましょう。
  • かかりつけ医との相談:各ワクチンのスケジュールについての詳細や変更については、
    医師と相談しながら進めることが推奨されます。

まとめ:予防接種で子供を感染症から守ろう

予防接種は、子供が健康に成長するための大切なステップです。特に乳幼児期には複数の予防接種が集中しており、感染リスクが高い病気から早期に守るためにスケジュール通りに受けることが推奨されます。日本小児科学会が示す2024年の最新スケジュールに基づき、かかりつけ医と相談しながら計画的に進めていきましょう。

練馬区での子ども向け予防接種の申請プロセス

練馬区では、子どもたちを感染症から守るため、予防接種に関する手続きを行っています。特に、里帰り出産などで他の自治体や医療機関での接種を希望する場合は、事前に「予防接種実施依頼書」を発行する必要があります。予防接種の流れとポイントについて、以下で詳しくご紹介します。

1. 予防接種実施依頼書の発行

予防接種を受ける前に、「予防接種実施依頼書」の発行手続きを行います。他の自治体で接種を受ける際に必要となるため、練馬区の窓口で事前に申請しておきましょう。

2. 必要書類

申請には、母子健康手帳が必要です。手帳にはこれまでの予防接種の記録が含まれているため、依頼書の発行には欠かせない書類です。

3. 申請方法

窓口での申請はもちろん、インターネットや郵送でも手続きを行えます。母子健康手帳を持参のうえ、練馬区の健康課窓口での手続きが可能です。詳しい申請方法については、こちらのページをご覧ください。

4. 接種場所

練馬区内の協力医療機関での接種が可能です。また、区外の医療機関で接種を希望する場合は、依頼書の事前提出が必要ですのでご注意ください。

5. 助成制度

練馬区では、定期予防接種に対して助成が行われています。指定された時期に接種を受けることで、助成が適用され、自己負担を軽減できます。助成を受けるためには、定められた期間内での接種が必要ですので、事前に確認しておくと安心です。

詳しくは、練馬区の公式サイトでご確認いただけます:練馬区 予防接種のご案内

予防接種のスケジュールや新生児期の健康管理について、さらに詳しいご相談が必要な場合は、どうぞお気軽に当クリニックまでお電話ください。

練馬区の小児科として、地域の親御さんとお子様の健康をしっかりサポートいたします。詳しい情報やご予約については、クリニックの公式ページをご覧ください。

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