インフルエンザとRSウイルスの感染経路と予防策

インフルとRS

寒い季節が到来すると、RSウイルス(呼吸器合胞体ウイルス)やインフルエンザの流行が懸念されます。これらはどちらも呼吸器に影響を与えるウイルスで、特に小さなお子様を持つ家庭にとっては気になる存在です。今回は、最新のRSウイルス感染状況やインフルエンザとの症状の違い、感染経路、予防策について詳しく解説します。

目次

RSウイルスの最新流行状況と感染の特徴

RSウイルスは、特に乳幼児で重症化しやすい感染症として知られています。現在の日本でのRSウイルスの罹患数は、全国で1,153人、定点あたりの報告数は0.37人と報告されています。昨年と比較すると患者数は減少傾向にありますが、依然として注意が必要な状況です。

乳幼児への影響

RSウイルスは乳幼児にとって非常に重篤な影響を与える感染症です。以下のデータは、感染のリスクの高さと重症化の可能性を示しています。

年間12万〜14万人の2歳未満の乳幼児が感染

RSウイルスは乳幼児の間で広がりやすく、毎年12万〜14万人の2歳未満の子どもが感染するとされています。この年代の子どもたちは免疫機能が未発達であり、他の年代に比べて感染後に重症化しやすい傾向があります。

そのうち約3万人が入院治療を必要とする

感染した乳幼児のうち、約3万人が入院を必要とするほどの重症化を経験しています。特に、呼吸が速くなったり、ゼーゼーと音を立てるなどの呼吸困難が見られる場合には、酸素療法や点滴などの入院治療が必要です。乳幼児がこのような症状を呈した場合、速やかに小児科での診断と治療が求められます。

インフルエンザとRSウイルスの感染経路と症状の違い

インフルエンザとRSウイルスはどちらも呼吸器系ウイルスですが、症状や感染経路には異なる特徴があります。

インフルエンザの症状と感染経路

症状

インフルエンザは、突然の高熱(38℃以上)、乾いた咳、喉の痛み、全身の筋肉痛や関節痛、強い倦怠感が特徴です。子どもでは、これらの症状に加えて頭痛、嘔吐、下痢を伴うこともあります。

感染経路

主に飛沫感染(咳やくしゃみ)と接触感染(ウイルスが付着した手で顔を触る)によって広がります。人混みや密閉された空間では感染リスクが高まります。

RSウイルスの症状と感染経路

症状

RSウイルスの感染症状は、軽度から中等度の発熱、鼻水、湿った咳(痰が絡む)、呼吸困難などが見られます。特に乳幼児では、呼吸が速くなったり、ゼーゼーという音を立てる呼吸困難が見られることが多く、授乳や食事量が減ることもあります。

感染経路

飛沫感染と接触感染が主な感染経路です。おもちゃや家具を介して感染することも多く、家庭や保育施設などでの予防が必要です。

小児科医が推奨する予防策

お子様を感染から守るために、以下の予防策を徹底することが大切です。

1. 手洗いの徹底

外出先から帰宅した際や食事の前、顔を触る前には必ず手を洗いましょう。小さなお子様には、石鹸での手洗いを習慣づけることが重要です。

2. 咳エチケット

マスクの着用や、咳やくしゃみをする際には口を覆うよう指導することで、飛沫の拡散を防げます。集団生活では特に咳エチケットが重要です。

3. 人混みを避ける

インフルエンザやRSウイルスが流行する時期には、できるだけ人が多く集まる場所を避け、感染リスクを低減させましょう。

4. 定期的な換気

室内をこまめに換気し、新鮮な空気を取り入れることでウイルスがこもるのを防ぎます。

5. ワクチン接種

インフルエンザには予防接種が有効です。また、RSウイルスに対するワクチンも新たに登場しており、特に高リスクの乳幼児への接種が推奨されています。

早めの受診の重要性

特に乳幼児や高齢者は、インフルエンザやRSウイルスに感染すると重症化しやすい傾向があります。高熱が続く、呼吸が苦しい、授乳や食事量が減っている場合には、早めに小児科で診察を受けることが重要です。

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